高齢者の行き場奪う大改悪(医療介護総合法)

 

論拠は破綻・内容ボロボロでも強行採決

 国民の安心の仕組みを根本から揺るがす医療介護総合法が、自民公明両党などの賛成で可決しました。参議院審議で法案の重大な欠陥が明らかになり、政府が自ら行っていた説明を撤回に追い込まれるなど、ずさんな法案の姿が浮き彫りになるなかでの強行です。

 

介護保険2割負担の根拠 追求受け「撤回します」(厚労相)

 「撤回します」「反省します」介護保険2割負担の説明根拠の撤回に追い込まれた田村厚労相は10日の参議院厚労委員会でこうのべ、前代未聞の撤回と謝罪を行いました。

 政府は、年金収入280万円の世帯では年間60万円余るので「介護保険料の2割負担は可能だ」と説明してきました。ところが、この計算が日本共産党の小池晃議員の追求によって誤りだということがわかり、これまでの説明を撤回。2割負担の根拠が完全に崩壊したのです。民主党議員も「大臣が撤回した」といって法案に反対しましたが、与党は数で押し通しました。

 

 要支援1・2の方への訪問通所介護を保険給付から外し市町村事業におきかる問題でも「適切なサービスが維持される」(厚労相)と繰り返していましたが、これまで受けられた専門的サービスは2025年には「5割程度」に激減すると厚労相試算を採決間際に提出する不誠実さ。

 また、特別養護老人ホーム入所を要介護3以上に限定する案。現在52万人の特養待機者のうち178千人は「要介護12」です。認知症の方も多く、これまでずっと長い列に並んで入所を待っていたのに、これからは列に並ぶことすら許されません。では、それに代わる計画はと言うと、低所得者には利用できない有料老人ホームやサービス付き高齢者住宅を民間任せで作るというだけ。「介護難民」「老人漂流社会」が一層深刻になります。

 

消費税、福祉に使うはずじゃ?

 4月増税時、安倍総理は「全て福祉に使います」と言っておきながら、その舌根もかわかない2ヶ月後の福祉大改悪。これは既存の社会保障財源をただ消費税に置き換えただけであり、増税によって福祉が充実するかのごとく説明していたのは、国民を欺くごまかしだからです。二枚舌で国民を騙す安倍政権の在り方がよく現れた今回の強行採決です。