2015年7月23日(木)~24日(金) 健康福祉委員会行政視察報告

6月に出来たばかりの新しい南魚沼基幹病院
6月に出来たばかりの新しい南魚沼基幹病院

 健康福祉常任委員会の行政視察、今回は1泊2日で公立2病院の見学です。

 1日目は新潟県南魚沼市の基幹病院です。設置主体は新潟県、運営は一般財団法人の指定管理ですが、実質的には新潟大学医学部が医師の招へいや教育も兼ねて病院内に教育センターを設けるなどして深くかかわっています。

 この地域には、急性期患者が収容できる病院が魚沼医療圏内にほとんどなく、隣の長岡市まで搬送されている状況で、新潟大学と新潟県が中心となり地域に基幹病院を設立した事は地元の住民にとってプラスであります。

また、新潟大学の大学組織である医療教育センターを病院内に併設することによって、大学の教員にきてもらって研修と診療を同時に行う取り組みなどは医者が魚沼地区に根付くきっかけになるものと思いました。

 全ての病気を診察できる総合診療医の能力を有する専門医を育成する取り組みも、大学教育センターとの連携で生まれてくる事業になるものではないか。

 ただ、魚沼医療圏内の療養病床(後方)不足の解決にはつながっていない。急性期に関しては454床の新設であるが、医療圏内でみると療養病床の大幅な減少となっていて身動きがとれていない。在宅へとの国の無理な移行措置の解決にはつながっていない。

 また、大学教育センター教員が、本校(新潟市)との教育との兼業で、基幹病院との診療&教育との往復がかなり大変そうである。

 行政としては、設置主体が新潟県にあるので(運営は一般財団法人の新潟県地域医療推進機構)市単位(南魚沼市)で行える事がよく見えなかった。この点の質疑では、駐車場の確保やアクセスバスの運行など、県が負担したお金(医療機器含めて300億円)と比較の点では、本市にどう反映する事ができるかよくわからりませんでした。

 本市の場合でいうと、浜松医大の教育センターを本市総合病院に併設する形が出来るのではないか。志太医療圏内でその調整が可能であれば、本市病院に反映してはどうであろうと考えます。

パワーポイントで説明を受ける
パワーポイントで説明を受ける

 二日目は長野県茅野市の諏訪中央病院です。

この病院は8万人(茅野市を主)を医療圏域にもつ病院であるが、医療圏内では隣の諏訪市にもっと大きな諏訪赤十字病院があり、圏域で中核となっている病院ではなく2番目といった位置づけでした。(医療圏内では20万弱人口)ちなみに藤枝は志太医療圏とされ、圏域内には藤枝、島田、焼津、榛原の4公立病院があります。

一般病床316床の他に、療養型病床45床、介護施設140床を併設している。地域包括ケアは在宅ではケア出来ない患者の行き場を奪いかねない中で、病院内で療養病床を併設するのは患者や家族、またそれをなくしたことによって行先を探さなければならない本市立病院職員にとっても、なくてはならないものであると感じます。(藤枝は療養型病床を廃止している)

 また、諏訪中央病院は全国津々浦々からの大学から研修医が集まってきますが、これは、カリスマ医師がいるのが主な理由だとは思いますが、それだけではなく、屋根瓦式の教育体制(医師・後期研修医・初期研修医・医学生)などは、有益な取り組みとして若い学生にとって魅力あるものとして映るのではないでしょうか。

 同時に、2週間~4週間の研修期間を設けるクリニカルクラーシップ受け入れ制度が30名(これも全国の大学から)もそういう魅力が反映されたものであると感じました。

ただ、国が県主導で2025年度の医療圏構想というものをつきつけており、急性期病床を減らし療養型を在宅へと強引に移行しようとしており、それに対し、複数病床機能をもつ病院が再編計画の中でどう位置付けられていくか。急性期病院に特化せざるをえなくなってしまうのではないかと感じます。

 諏訪中央病院には、緩和ケア病棟、地域包括ケア病棟などがあり、介護施設との間で役割を果たせるものが現制度であるのであれば本市でも活用をすべきであり、リハビリ、医療療養病床は多くの患者が必要としているものであり、一貫した医療体制を病院内で完結するためには必要であると改めて感じました