それでも法人税を下げるのか PART1

 三井住友など4社1%以下

実行税負担率は極端に低い

 日本の法人税が高いとして15年度から法人税を引き下げる安倍政権。しかし、どこが高いのか?と具体的な数字を挙げて訴える税務の大御所富岡幸雄中央大学名誉教授。

 新聞やメディアなども「実効税率を下げる」と語りますが、富岡先生はこれが間違った使い方だとしています。

 政府やマスコミが「実効税率が高い」と喧伝しているのは、税法に書かれている表面上の法定税率であり、本来の実効税率とは、企業の利益、利潤に対する実際の納付額の負担割合の事であり(富岡先生は

区別するために実効税負担率と呼ぶ)その基準で見ると恐ろしい事実が

 一流企業。実行税負担率1%以下が4社、6%~10%未満4社・・・実効税率38%なのに??

 その基準でみると三井住友FGはわずか0・001%、ソフトバンク0・003%、等々、表面的な実効税率は38%のはずなのに、極端に低い数値が並びます。上位46社すべてが税引前純利益が1期で600億円以上の巨大企業ばかり。

 その原因に、富岡教授は「租税特別措置法」を税制の伏魔殿と指摘しています。

研究開発や、環境対策の公共政策を取り入れた企業への例外的な優遇制度ですが、これが条文だけで2500ページ、個別の優遇措置は88項目もある、自民党税調が開かれている自民党本部の9階には大企業から陳情が相次いでいる。そこでどういう税制にするかを決めている。税制をいじることで特手の業界団体などに利益が回るようにしているのです。

 この租税特別措置適用(政策減税)の適用額は12年度で6兆1117億、減税相当額は1兆3218億。その半分近くが資本金100億円以上の大企業が占めています。

「法人課税を成長志向型に変える」として、現行の34・62%から20%台に引き下げようとしている安倍政権、これに対し富岡教授は「巨大企業の実行税負担率の平均は、法定正味税率の半分以下。巨額の財政赤字を抱える中、大儲けしながら国に税金を払っていないグローバル企業の減税をなぜするのか。法人税の欠陥を正すのが先だ」と論陣を張っています。週刊金曜日3月27日号を元に作成